症例ブログ

2014年5月19日 月曜日

お家に来てから初めていいうんちをした猫ちゃん

こんにちは、五香本院院長の中原ですhappy01

今回の症例ブログは猫ちゃんの消化器疾患です。
今回も猫ちゃんの飼い主様のご了承を得てブログにさせていただいます。

初めて病院にいらした時のご相談は、6ヵ月前に公園で保護した猫ちゃんがずっと下痢と軟便が続いており、一度もいいうんちをしたことがないということでした。
何度か動物病院で治療を受けたこともあったようですが、症状の改善がなかったとのことです。
猫ちゃん自身は元気はあるし、食欲もあり、体格も悪くなかったのですがどうしても便だけがゆるいというご相談でした。

こういったときにはまず腸内細菌の状態や寄生虫の検出のために顕微鏡を使った検便を行いますが、この猫ちゃんは特に異常はみつかりませんでした。
しかし、顕微鏡の検査では見つけることができない、または見つけにくい病原体があることがあります。

今回は外部の検査機関に依頼して糞便のPCR検査といって病原体の遺伝子を検出する検査を行いました。糞便のPCR検査ではウイルスの感染症や顕微鏡では発見しにくい寄生虫、サルモネラ菌やカンピロバクターというような下痢を起こしやすい細菌の検出ができます。

この猫ちゃんは検査の結果、クリプトスポリジウムという寄生虫に感染されていることがわかりました。
クリプトスポリジウムとはなかなかやっかいな寄生虫なのです。
まずとても小さな寄生虫なので顕微鏡見つけることが難しく、さらに、確実に駆虫できるお薬がなく、完治させることが難しいのです。
また困ったことに、クリプトスポリジウムは人に感染することもあります。
ちなみに、この検査でクリプトスポリジウムが検出された場合には、これが下痢の原因である可能性が高いといわれています。

治療は、まずはクリプトスポリジウムに有効といわれる抗生剤の投与を行います。
同時に、寄生虫に負けない腸内免疫をつくるために整腸剤とサプリメントの投与と、胃腸の負担を減らすための療法食を食べてもらうこととしました。

治療を始めてまず一週間目で、食欲が以前に増して出てきました。うんちはまだ治療前と変わりありませんでした。
二週間目で、うんちの臭いが以前より臭くなくなり、形のあるうんちになってきました。
三週間目で、お家に来てから初めていいうんちが出るようになりました。

その後にもう一度遺伝子検査を行いましたが、残念ながらまだクリプトスポリジウムは検出されてしまっています。
しかし、便は治療前よりずっといい状態で保てていますし、また症状が再発してしまっても治療の方針は適切に立てられますので、安心してみていられるようになりました。


今回の猫ちゃんは、ずっと治らなかった下痢が初めていいうんちをできるようになって、本当によかったconfident
完全な駆虫が難しい寄生虫ですが、これからもずっといいうんちでいられるようにケアしていきたいですねgood

投稿者 森動物病院 | 記事URL

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